WEB-STORY制作術
▼session1 ▲session2 ▼session3Googleが示したコンテンツのあり方とは?
近年、ホームページ間の競争が激化し、SEOやPPC広告等で集客しても、思ったようにコンバージョン(問合せ・資料請求・予約・購入等)が得られなくなってきています。
また、不況の中、生活防衛本能から倹約志向を強めるユーザーは、商品の購入を決断する際、最後に会社の中味がわかるページ、すなわち会社概要のページを見るケースが増えています。商品の良さや必要性はわかったけど、本当に信用できる会社のものなのか、アフターケアはちゃんとしているのか、信用のよりどころを求めているのです。
こんな状況において、今さらながらホームページの中身=コンテンツの重要性が見直されるようになってきました。ライバルに負けず、確実に反応を獲得できる勝負コンテンツをいかにつくるか。ホームページ制作の原点に還っての「やり直し」が求められているのです。
今年に入ってGoogleは、検索アルゴリズム(検索順位決定の仕組み)の変更を発表しました。それは、ユーザーへの付加価値が低いサイト、他サイトのコンテンツをコピーしたサイト、あまり役に立たないサイトといった、いわゆる質の低いサイトの検索順位を下げることを目的としており、一方で、オリジナルのコンテンツや、調査、掘り下げたリポート、徹底した分析などの情報がある質の高いサイトの順位は高くするというものです。
Googleは、ユーザーに役立つホームページを上位表示させるという自らの理念をさらに鮮明に打ち出しました。SEOの観点からも、もはや小手先のテクニックは通用しなくなったのです。
なぜ、コンテンツをストーリー化するのか?
では、ユーザーが求めるコンテンツとはどういうものなのか。
端的に言えば、それは「わかりやすく、独自性があり、共感できるコンテンツ」です。そして、そのようなコンテンツをつくる上で最も効果的な手法がストーリー化するということです。
「スターダムにのし上がったタレントに知られざる下積み時代が・・・」
「あのボクシングの世界チャンピオンがいじめられっ子だったとは・・・」
「あの大物歌手が実は売れなくて3回も名前を変えていたとは・・・」
「あの超人気グループがストリートライブを1,000回もこなしていたとは・・・」
きわめてナチュラルにユーザーの心に入り込み、コミュニケーションの媒介装置となるストーリー。しかし、これだけストーリーの有効性が論じられ、証明されているにも関わらず、ストーリー性のあるコンテンツが欠如しているホームページがほとんどというのが実態です。
このことは、「わかりにくく、ありきたりで、つまらないコンテンツ」が濫造されていることの裏返しと言えるでしょう。
意外に簡単なストーリーのつくり方とは?
コンテンツのストーリー化と簡単に言いますが、ストーリーをつくるにはストーリーテラーとしてのテクニックが必要です。ここに、コピーライティングに経験豊富な私たちが選ばれる理由があります。
ただ、何もないところからストーリーをつくることはできません。あなたの心の中にある“大切なもの”を引き出し、それを伝わりやすい言葉にして発信することが求められます。
具体的には、以下のような手順が必要です。
“強み”と“想い”を抽出
・なぜこの事業を始めたのか
・どんな苦労、プロセスを経てこの商品をつくったのか
・この商品はあなたにとってどんな存在か
“想い”を共感させながら“強み”を印象づけるシナリオを構築
・問題提起~この商品を必要としている人が気にしていることへの問いかけ
・自己紹介~この商品をなぜつくったのか
・商品メリット~この商品が解決できる問題
・客観的評価~この商品の利用者の声
・オファー~この商品を購入する動機づけ
引き込み、驚かせ、うなずかせ、発想転換させるデザインを設計
・商品特徴でなく商品コンセプトが伝わるビジュアル
・どんどん先に読み進めたくなるレイアウト
・反応したくなるボタンデザイン
ストーリーのオリジナリティを高める方法とは?
言うまでもなくストーリーはおもしろいに越したことはありません。
そこでポイントになるのが“エピソード”です。
何かを始めるときにエピソードは生まれます。
◎会社設立時
◎新規事業立ち上げ時
◎新商品開発時
◎新体制発足時
◎新営業所開設時
◎新ロゴマーク制定時
◎新社屋建設時
◎新社長就任時
etc
また、エピソードの本質は“なれそめ”=出会い、愛の芽生えにあるとも言えます。
こんな会社をつくりたい、こんな事業をやってみたい、こんな商品をつくりたい、こんなリーダーになりたい、こんなスタッフを育てたい、こんな取引きをしたい・・・
そんな想いの引き金になったものは何だったのか
◎ある人物
◎ある本
◎ある言葉
◎ある映画
◎ある場所
◎ある経験
◎ある仕事
◎ある料理
etc
さらには、エピソードを熱くする3大要素。
(1)汗
・どれだけ努力したか
・どれだけ動いたか
・どれだけ走りまわったか
(2)涙
・どれだけひどいことを言われたか
・どれだけ辛い目にあったか
・どれだけ耐えたか
(3)血
・どれだけ犠牲を生んだか
・どれだけ負債を背負ったか
・どれだけ失ったものがあったか
このように突き詰めていけば、自分でも忘れていたストーリーの肝になる部分が見つかるはずです。そして、エピソードが単なるエピソードの域を超えて、自らのアイデンテティと深いところで結びついていることに気づくことでしょう。
ストーリー型コンテンツで得られるものとは?
では、ストーリー型コンテンツを導入することで得られるメリットをまとめてみます。
- 集客の鍵を濁るSEO(検索エンジン最適化)を長期的に強化できる。
- USP(ユニーク・セリング・プロポジション)を明確にし、差別化できる。
- コンバージョン(問合せ・資料請求・予約・購入)をアップできる。
- 企業の理念や哲学をわかりやすく訴求できる。
- 売上げアップを図ることで、経営を安定化できる。
ホームページ全体のストーリー化を。
実は、ストーリー化はコンテンツそのものにとどまらず、ホームページ全体にも必要な仕掛けです。
ストーリーを戦略と言い換えてもいいでしょう。ユーザーをコンバージョンに導く流れをいかにつくるか。導線戦略がきわめて重要です。
テレビのチャンネルがテレビ局の思惑とは別に視聴者に思いのままに変えられるように、ホームページもユーザーの気ままに閲覧され、すぐ別のページに移られてしまうというのが現状です。売る側にとっては価格競争に巻き込まれないために、商品価値をいかにアピールするか、自社のホームページに見込客を呼び込み、共感・納得させてコンバージョンさせる、“売れる設計”が重要です。
ホームページは「集客」「誘客」「接客」のどれが欠けていても効果を発揮できません。それぞれの段階に応じた対策を適切に講じることによって、問合せ・資料請求・購入等のアクションに導く動線=ゴールデンルートを構築し、コンバージョン率を高めることが可能になるのです。